2008年02月09日

ショックと情念

さきに、人間が自分を追い詰めてしまう話を書きましたが、では、どうしたら立ち直れるのでしょう。アランは次のようなことを書いています。

「情念は、私たちの哲学者(スピノザ)によれば、つねに世界のショックから生ずるものであり、また、私たちが逆らいさえしなければ、私たちの本来の健康さがすぐこれを癒しにかかるのである。確かに、情念の最も悪いところは、私たちがそれを自分の本性のなんらかの欠陥に関係づけて、これを不治と判断することである。それを実際どおり外来のものと判断するや否や、私たちは自己をそれから癒しはじめるのである。」(アラン 『人間論』 p.304)

外来のものを、自分のものと見誤らないこと。
これが解放の一歩だということです。
posted by masaccio at 22:33| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
はじめまして。
ミクシィ経由でお邪魔しています。
アランのことはほとんど知らないと言っていいので、コメントの資格もないくらいですが・・・
上の言葉もいいですねえ。
アランに興味を持ったのは、彼の「人間の偶然は神の必然」という言葉に膝を叩いたのがきっかけ。
宇野千代さんがアランをすごく尊敬してますよね。
彼女がパリでアランのアパートを訪ねたとき、居間にほとんど本が置いていなくて驚いた、と書いていたのが印象的です。
Posted by ムモ丸 at 2008年04月12日 04:07
ムモ丸さん、コメントをありがとうございました。

「人間の偶然は神の必然」という言葉は、どうもアランが「運命」について述べるところと重なってきそうですね。「運命」についてもこのブログに書いてみましょうかね。なんとか時間を作って。とにかく、忙しいので。

そうですね。宇野千代さんことが、かなり昔に新聞の記事になっていて、そこでは、<いろいろな本を読んだが、ドストエフスキーとアランだけが残った>といった趣旨の言葉があったようです。

アランの部屋には、ピアノと質素なデスクしか無かったといいます。

そういう面では、かなりストイックだったのでしょうかねえ。
Posted by masaccio at 2008年04月12日 11:44
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